【けものフレンズ2(2期)】つまらない理由【たつきの魂の不在】

評価

けものフレンズ2には何でもある。
ただたつきの魂だけがない。
やっぱりそこが批判を生んでいる理由と思います。
けものフレンズ2も面白く見てますがやはりどこか違和感あるのは事実。
その違和感の正体に迫っていきます。

スポンサーリンク

目次

たつき監督と木村隆一監督の違い

  • たつき監督は世界観を作ろうとしている
  • 木村監督はあくまで一つの作品としてとらえている
  • ここらへんにヒントがある

まず木村監督のインタビューを見ていきます。

――そういうことも含めて、今回監督を務めることになった時に留意した「けものフレンズ」の芯や面白さの根幹、こだわりなどを教えてください。
木村 基本的に、前のシリーズで自分が面白いと思ったところは全部残すようにしています。仕事に疲れて帰ってきて「けものフレンズ」を見るとほのぼのした気分になるとか、SF的な要素、お話はシンプルだけど謎解きの楽しさもある構造など、そういったことはなるべく踏襲したいなと。

引用:アキバ総研

あくまで木村監督はけものフレンズ2を作品ととらえています。
そしてそこから逆算して面白さも分析しています。
実際木村監督の言っていることは的を得ており間違いはないかと。
でも1期のたつき監督のインタビューを見たときやはり作り方が違うなとは思いました。

──比較的穏やかな作風であるのはもちろんですが、本作を監督なりにひと言で表わすとどういうアニメになりますか?
たつき:こういうパークがどこかにあって、実際にそこへ遊びにいってみるイメージですね。後ろからサーバルたちを追いかけているような感じで見ていただけると嬉しいです。独特なテーマパークなので、道中の景色や空気感をキャラクターと一緒になってお楽しみいただけると思います。いろいろなエリアを見ながら、行く先々でフレンズたちといろいろなことが繰り広げられます。だから、実はロードムービーの要素もあるんですよ。サーバルたちの旅を、ぜひ見守ってやってください。おそらくニュータイプの読者の方は、吉崎先生とフィーリングが近いのではないかと思っているので、アニメも気に入っていただけるはずだと思います。これまでのアニメのカテゴリーにない、「けものフレンズ」という新ジャンルのアニメを楽しむつもりで待っていてください。よろしくお願いいたします。

引用:Webnewtypeより

これを見るにたつき監督がしたいとおもっているのは実際にジャパリパークを再現したいということ。
そしてそれを実際に視聴者が追いかけるという構図を目指していることが伺えます。
作品の面白さを分析した木村監督、ジャパリパークの再現にこだわるたつき監督。
一概にどちらが良いとは言えませんがやはり1期のたつき監督の熱はすさまじいものがありました。
あの熱意があったからこそ実際にジャパリパークを再現し社会現象になったのではないかと。

たつき監督の再現性

  • ジャパリパークの再現性
  • いま、ここにあるジャパリパークを再現できたことが大きい
  • 思わずすっごーい、たのしーと言ってしまう。

けものフレンズ1期はたつき監督の魂が詰まっていました。
まさに「いま、ここにあるジャパリパーク」。
そこにはサーバルちゃんがいてかばんちゃんがいる。
そしていろんな土地を旅してフレンズたちに出会っていく。
そしてそれを視聴者たちが追いかけていく。
まさにたつき監督がインタビューで言ったジャパリパークそのものが再現できていました。
そしてあわよくば俺もこのジャパリパークに行けるかもしれない。
そしてあわよくばサーバルちゃんたちと仲良くできるかもしれない。
そしてあわよくば俺の穢れた心も浄化されるかもしれない。
そうおもってすっごーい、たのしー!という呪文を唱えていました。
あそこには本当にジャパリパークがあった。
そう思わざる得ないほどあのけものフレンズという作品は完成されていました。

木村監督との間にある壁

  • 木村監督と視聴者の間には壁がある
  • 作品として作っているがゆえに存在する壁
  • そこをどうするかが問題

それにくらべ木村監督と視聴者の間にはやはり壁があるのかなと。
こう作れば面白い。こういう要素を盛り込めば面白くなる。
新しい要素も入れた。CGもパワーアップした。お話も1期を踏襲した。
思えばけものフレンズ2にはなんでもあるように思えます。
しかしたつき監督の魂である「いま、ここにあるジャパリパーク」がない。
実際視聴者とジャパリパークの中には溝があるように思えます。
どうしてもけものフレンズ2という作品として見てしまう。
ああ、サーバルちゃんとキュルルちゃんはかわいいな。
でも僕たちに微笑みかけてくれる存在ではないんだな。
一緒に遊んでくれる存在ではないんだな。
あくまでこれは設定でありけものフレンズを踏襲した作品なんだなと。
お話感がつよい作品になっていますので共感性はうすれてしまったように思えます。
やはりここが決定的な違和感になり1期と比べられているのではと考えています。

たつき監督の魂に木村監督は勝てるか?

  • ただ木村監督は苦しいと思う
  • やはり別物として作ったほうが良いのでは
  • やや同情している

ただ木村監督も苦しいと思います。
気になる点としてはやはりけものフレンズ2は全く別に作ったほうが良かったのでは。
そのほうが木村監督の良さも出たのではと思った次第です。
どうしても伝説的な1期だっただけに重荷もすごいものであるはず。
それを踏襲してつくるというのはややハードルが高かったと考えています。
たつき監督にはたつき監督の良さがある。木村監督には木村監督の良さがある。
明らかに別の監督がつくっているのにその中味はたつきテイスト。
ここに最大の違和感があるように思えます。
とはいえ私も同情しているのは事実。私もどちらかというと分析して研究して作るタイプなので。
たつき監督のような天才タイプではない。
今からでもたつき監督を引っ張ってきて作り直すか木村監督が別のけものフレンズをつくるか。
どちらかしか道はないと考えています。

とはいえまだ希望はある

  • 希望はまだある
  • かばんちゃんの登場
  • 面白くなってくるには新要素が必要

とはいえ希望はまだまだあります。
かばんちゃんの登場という新要素。
これは完全に荒れる要素ではありますがあながち間違いとも言えない。
とにかく新しい要素を入れてテコ入れしようとする気概はつたわってきます。
致命的に間違っているのは1期の亡霊を追いかけてしまうということ。
その存在そのものがかばんちゃんなんでそこだけは気にかかりますが。
しかしこうした新要素のテコ入れで頑張っていくしかないのかなと。
かばんちゃんが登場したのは希望であり、絶望でした。
でも面白くなっていくには新要素がどうしても必要。
それがかばんちゃんだろうと新しいフレンズだろうと。
とにかく木村監督の今後の動きがめちゃくちゃ気になります。
まだ希望はある!そして楽しく見る!考察もする!
そういうスタンスで私は見続けたいと思います。

まとめ

  • けものフレンズ2にはたつきの魂がない
  • それでも木村監督ならやってくれるのでは
  • 難しいけど頑張ってほしい

とにかくけものフレンズ2をたつき監督が作らなかったのは致命的。
そう思えるような出来になっていることは事実です。
けものフレンズ2は表向きはパワーアップしているように見えます。
CGも良い、お話も無難にできている、新しい要素もある。
でもたつき監督の魂だけがないという悲しみ。
この悲しみをどう木村監督が乗り越えて作品にしていくか。
かばんちゃんも登場したしいい方向に向いてくれることを願っています。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする